今回は倉敷市にて、自然素材をベースにまとめた外構を施工しました。
お施主様は古いもの(アンティークのような味わい)がお好きな方で、「新品の完成形」ではなく、時間が経つほどに深みが増す外構を目指して計画しています。
塗り壁のやわらかな質感、天然木の表情、石の存在感。
素材そのものが持つ雰囲気を活かしながら、建物に自然に馴染むトーンで整えました。

天然木や石、左官仕上げなど、人工的なツヤを抑えた素材を中心に構成しています。
特に木材は、使い込まれた家具のように、少しずつ色味や表情が変化していくところが魅力。
暮らしと一緒に外構も育っていく、そんなイメージでまとめました。
道路側の視線をやさしく遮るため、目隠しには天然木材のエコアコールウッドを採用。
塗装はキシラデコールで着色し、木目の表情を残しながら建物の色味に馴染むトーンに整えています。
高さはH1600。しっかりとプライバシーを確保しつつ、板の水平ラインがファサードを落ち着かせます。
また、柱はアルミを採用し、見た目の軽やかさと耐久性のバランスにも配慮しました。

門袖は、左官ならではのやわらかな陰影が出る塗り壁仕上げに。
使用材料は四国化成 パレットCX(05)です。
自然素材の外構において、左官の質感はとても相性がよく、木材や植栽とも自然に馴染みます。
シンプルな形でも“のっぺり”見えにくく、上品な雰囲気をつくってくれます。
玄関ポーチ前は、落ち着いた表情が出るコンクリートの洗い出し仕上げを採用。
天然素材の雰囲気を壊さず、すべりにくさも確保できるため、日常使いにも向いています。
さらに道路側は天然石で仕上げ、素材の切り替えで動線にメリハリをつくりました。
使用したのはエクシスランド「ラジャストーン」(サンド方形/色:オフグリーン)。
ナチュラルトーンの外壁に対して、石ならではの色ムラや陰影がアクセントになっています。

駐車スペースには、実用性を重視してYKK エフルージュFIRST 600(2台用)を採用しました。
本体色はブラウン、屋根材はポリカ板(トーメイ)です。
フレーム色を建物の木部トーンに合わせることで、設備感が強く出すぎず、全体の統一感も高まります。

植栽は、常緑と落葉を織り交ぜながら、季節の変化が暮らしに入り込むように配置しました。
窓の先や玄関まわりなど、視線が自然に向かう場所に樹木を据えることで、外構に奥行きが生まれます。
植栽例:

建物まわりはロックガーデン調にまとめ、景観のリズムをつくりながら、雑草管理の負担を抑えています。
石のサイズ感や曲線のラインで、ナチュラルだけど“整って見える”外構に仕上げました。


自然素材は、完成直後の美しさだけでなく、年月とともに味わいが増すところが魅力です。
今回の外構も、日々の暮らしの中で少しずつ表情を変え、住まいに馴染んでいくことを楽しめるように計画しました。
「自然素材でつくる外構」「経年変化を味方にするデザイン」をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
倉敷市を中心に、岡山市・総社市など岡山県全域で外構・エクステリア工事に対応しています。
植栽を取り入れた庭づくりをご希望の方はぜひご相談ください。
▶︎ その他の施工写真はこちら