できたてが完成ではなく、植物や自然素材が少しずつ風景に馴染んでいく過程は、日々の暮らしをより豊かにしてくれます。今回から3回にわたり、そんな経年変化をたっぷりと味わえる、素敵なお庭づくりの様子をお届けします。
今回の計画は、施主様がご自宅の隣地を取得されたことからスタートしました。単に敷地を広げるだけでなく、大好きな「林のカフェ(倉敷市林2109)」のような、木々に包み込まれる空間を自宅にもつくりたい。そんな想いを形にするため、実際にカフェの施工を手掛けられたウズデザイン様に空間設計をご依頼されました。
私たちは、ウズデザイン様の描く美しい「森の骨格」を、構造物という形で具現化する施工のサポートをさせていただくことになりました。ウズデザイン様が描く世界観を、私たちが技術で形にし、応援していく。とてもやりがいのある仕事です。
あの特別な空気感を再現するため、お庭の骨格にはカフェと同じ指定素材を使用します。土留めや舗装には「国産杉の枕木」を採用しました。
特に枕木は、ACQ加圧注入処理という高い防腐処理をした製品を使用。無塗装のナチュラルな状態でも20年以上という優れた耐朽性を誇ります。古い鉄道枕木のような特有の嫌な匂いもなく、住宅のお庭でも安全に安心してお使いいただけます。
フェンスに採用したのはハードウッドのイタウバ。イタウバ材も無塗装の杉枕木も、最初は木のあたたかみのある色をしていますが、雨風や紫外線を浴びることで、徐々に美しいシルバーグレーへと変化していきます。「手入れが大変」と敬遠されがちな天然木ですが、この色褪せを「劣化」ではなく「味わい」として育てていく。時間を味方につける自然素材こそが、森のようなお庭に深い奥行きを与えてくれます。

新しいお庭をつくる際、すべてを真っさらにしてしまうのは少し寂しいものです。新たな風景へと自然に繋げていく。そんな意識を持ちながら、丁寧に作業を進めていきます。


いよいよ工事がスタートしました。まずは重機を使い、お庭のベースとなる土の掘削と整地を行います。美しい森のようなお庭も、目に見えない土台づくりが非常に重要です。植物が健やかに根を張り、自然素材が美しく映えるための「キャンバス」を整える。とても大切な下準備の工程です。


整地が終わると、いよいよ「国産杉の枕木」を据え付けていきます。設計図面をもとに、一本一本の高さやバランスを微調整しながら配置していきます。今回の施工ではセメントを使用していません。周囲の土を丁寧にしっかりと突き固めて固定しています。地面の排水性を保ち、土の呼吸を妨げないため。植物が健やかに根を張れる環境を整えます。また、無塗装の真新しい国産杉が、これからこの場所でどんな風にシルバーグレーに育っていくのか。後から入る植物たちと馴染んでいくのか。作業をしながらも、数年後の景色を想像してワクワクしてしまいます。

今回は、隣地活用から始まった計画の背景と、丁寧な土台づくりから枕木の据え付けのようすまでをご紹介しました。次回は、イタウバ材のフェンス工事など、お庭の骨格がさらに立体的に組み上がっていくようすをお届けします。ぜひ楽しみにお待ちください。
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倉敷市を中心に、岡山市・総社市など岡山県全域で外構・エクステリア工事に対応しています。
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