隣地を活用し、大好きな「林のカフェ(倉敷市林2109)」のような空間を自宅につくる。そんな森の暮らしを形にするようすをお届けします。着工の様子をお届けした前編に続き、今回は中編。空間が立体的に立ち上がり、いよいよ「森の気配」が漂い始める施工中の様子をお届けします。

土を整え、見えない基礎をしっかりと築いた後は、いよいよ構造物の工事へと移ります。そして、平面の上に描かれていた設計図が少しずつ立体的な形となって現れるこの工程は、私たち施工者にとっても非常にワクワクする瞬間です。

まず形を表したのは、敷地をゆるやかに仕切る境界ブロックとフェンスの支柱です。そして、境界ブロックは無機質なコンクリートのままにせず、落ち着いたトーンの塗装仕上げを施しました。こうして背景のノイズを消し、空間をシンプルに整える。そうすることで後から入る植物の「緑」がより一層美しく引き立つのです。
また、フェンスの柱には黒いアルミ製の支柱を採用しています。今回フェンスの板材には天然木を使用しますが、柱に頑丈なアルミを使うことで、天然木特有の「反り」を抑え、構造全体としての耐久性を高めています。自然素材の風合いを長く楽しんでいただくために、適材適所で工業製品を組み合わせる。これも、暮らしを豊かにするためのプロの設計の工夫です。

支柱が立つと、いよいよ指定素材であるハードウッド「イタウバ材」を張っていきます。ここでぜひ注目していただきたいのが、板の張り方です。すべての板を同じ面に揃えるのではなく、表と裏に交互に張り分ける手法(大和張り)を採用しています。
この張り方にすることで、目隠しとしての機能を保ちつつ、板の隙間を風が心地よく抜けていきます。風通しが良いことは、木材自体を長持ちさせるだけでなく、庭に植える植物が健やかに育つためにも非常に重要です。さらに、太陽の光が当たると立体的な陰影が生まれ、平坦なフェンスにはない豊かな表情(個性)を見せてくれます。

構造物の骨格ができあがると、いよいよ主役である一部の木々が運び込まれてきます。それまでどこか無機質だった空間に、植物という「命」が吹き込まれた瞬間、空気が一変します。枝葉が風に揺れ、木漏れ日が落ちる。憧れの「林のカフェ」の心地よい空気感が、ご自宅のお庭にふわりと漂い始めました。

こちらは駐車スペースの施工の様子です。車を停める場所だからといって、一面をコンクリートで固めてしまうことはしません。アプローチから続く「国産杉の枕木」を駐車スペースにもリズムよく敷き詰めることで、お庭全体の自然な繋がりを持たせています。セメントを使わず土と砕石で仕上げることで、雨水が自然に土に還り、環境にも優しい仕上がりになります。

構造物が完成し、メインとなる木々が植わりました。足元にはまだ土が見えており、これから下草類が植えられるのを待っている「完成直後」の姿です。
今回作った自然素材のお庭は、この「完成した瞬間」が一番美しいわけではありません。木々が根を張り、下草が広がり、天然木がシルバーグレーに色づく。そうして時間が経つほどに、風景として完成していくのです。
次回(後編)は、この完成直後から時間が経過し、植物と素材が見事に馴染んだ「現在の美しい森の姿」をお届けします。どうぞお楽しみに!
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